中秋の木戸川 2011/10/3
2011/10/3、Jヴィレッジの手前から徒歩で木戸川へ行きました。 Jヴィレッジは東京電力と関連会社、
それに警察の福島第一原発対応基地になっていました。 4km強の道のりを1時間歩きました。 畑地内の
道路にネコが一匹だけおり、私を見て逃げました。 聞こえる音は虫と鳥と風からだけでした。 海岸までは
行きませんでした。 行けるかどうかも不明。 広大な畑地内の道路、建設中道路桁および簗場の近くでビデオ
撮影しました。 見える範囲内で まだサケは戻っていませんでした。 しばらくすると県外から応援の警察官
3人が乗った乗用車がやって来ました。 彼らは完全防護服にマスク姿でした。 その中の一人が、
「木戸川は全国でも有名なサケ漁業と一般人による釣りの名所で、釣るための抽選応募が多数だ」 と
他の二人に説明していました。 彼らは職務に忠実で、私をJヴィレッジまで連れて行き、地元福島県の
警察署員二人に引き渡しました。 この二人は私を放射線量身体検査所へ連れて行きました。 午後一時半、
検査所内は 100人ほどの原発作業員が数個の列をなしていました。 私は列の最後尾につきました。
彼らは並ぶ前に作業衣を箱の中に脱ぎ捨てていました。 脱いだ後は皆さん軽装で、中にはステテコだけの
人もいました。 前述した二人の警官のうち一人はサケに関心があり、私の話を真剣に聞き入っていました。
検査の結果は 他の全ての作業員と同じく検出されない、または規定以下の数値だったようです。 背負鞄も
別に検査し異常なしでした。 検査終了後、私は双葉警察署広野駐在所へ連れて行かれ、そこで調書に
記入署名捺印しました。 彼ら二人は親切にも、私を車の駐車場所まで連れて行ってくれました。 木戸川から
検査所を経由して駐在所まで1時間強の経過でした。
撮影で得た1080p60と 720p60のファイルを編集し、4分25秒の Flashファイルにまとめました:
高解像度60p: HEVC-1920x1080p60-3Mbps-102MB.mkv (要 DivX 又は 万能プレーヤー)**
中解像度60p: HEVC-1280x720p60-2Mbps-70MB.mkv (要 DivX 又は 万能プレーヤー)**
**左クリックで鑑賞不可なら、右クリックでダウンロード保存したファイルを鑑賞してください。
標準解像度60p: H264-720x406p60-3Mbps-100MB:
私が木戸川を訪問したのは、サケを単に見るためだけではありませんでした。 木戸川漁協の
設備は津波被害にあったようで、原発事故による避難で事業を停止しています。 もし彼らが事業を
再開するつもりなら、今年のサケは川に入れないか、または全数捕獲することにより、本年度と
次年度のサケは稚魚も含めて海に帰さないようにするべきでしょう。 彼らがそれを実行しているか
どうかを調べることが第一の目的でした。 放射性物質の影響は無視できると私は思いますが、
一般の人はそのように捕らえないでしょう。 いわゆる風評被害です。
残念ながら木戸川には人っ子一人いませんでした。 ここ2年間で自然孵化し成長するはずの
稚魚が 3~6年後に戻ってくることになれば、人の噂も七十五日を期待するしかありませんね。
福島県北部にある浪江町の請戸川でも同じことが言えます。
木戸川の上空でツバメが数羽飛んでいました。 2011/10/2に横浜市泉区にある境川遊水地を
回りましたが、ねぐらにツバメは見あたりませんでした。